データ引っ越し・統合時にアイキャッチ画像を引き継ぐ方法
過去いくつWordpressでサイトを作ってきたか分かりませんが、AとBのサイトを統合してしまいたいなという事がままあります。
基本的には記事にアイキャッチ画像を入れてあるため、それを引き継ぎたいのですが、デフォルトの機能でXMLをエクスポートしてから統合先(引っ越し先)でインポートをすると、アイキャッチ画像が引き継がれない。
何故かと言うと、このXMLには
[code]
<wp:postmeta>
<wp:meta_key>_thumbnail_id</wp:meta_key>
<wp:meta_value><![CDATA[369]]></wp:meta_value>
</wp:postmeta>
[/code]
こんな感じで、メディアIDがpostmetaの_thumbnail_idに設定してあるだけだからです。
この辺は、ダウンロード時にすべてのデータを取ってくるようにすれば、メディアIDなんかも引っ張ってくれるようなのですが、全部を処理するには重すぎて無理です…とか、ゴミデータがあるからそれは引き継ぎたくないとか、色々な事情があってすべてのデータをインポートしたくないということがあると思います。
そこで、「投稿」だけ、とかの設定にしてエクスポートをするのですが、そうするとメディアライブラリのXMLがついてこないので、サムネイルIDは登録されるけれど、実際はアイキャッチ画像が取得できないということが発生します。
更に言うと、統合先に同じIDでメディアが登録されていると、統合先のメディアがアイキャッチ画像に設定されて、なんじゃこりゃ…という事になる訳です。つらい。
エクスポートは、WP CSV Exporter使いましょう
これだけでOKです。
カスタム投稿タイプを利用する場合は課金が必要ですが、投稿とページについては無料版で問題なく使えます。
投稿者・投稿日時・タグ・アイキャッチ画像なんかの付帯データにチェックを入れてダウンロードしてください。
するとCSVファイルが手に入ります
CSVファイルを加工しましょう
加工が必要なのフィールドは
- post_thumbnail
- post_author
の2つです。
画像ファイルは面倒なのでFTPでもなんでも良いので元のサーバから移転先(統合先)のサーバのuploadsフォルダ内に適当なフォルダを掘って突っ込んでおきましょう。
引っ越し元:wp-content/uploads/以下のファイルを
引越し先:wp-conotent/uploads/transferred/ 以下に引っ越ししておきます。
CSVファイルにある画像ファイルのURLを置換してください。恐らくこんな風にすれば良いと思います。transferredの文字列は任意です。フォルダを掘ってあるのは、仮に同じ名前のファイルがあったら上書きしてしまうからです。
- 置換元:http://元のドメイン/wp-content/uploads/
- 置換先:http://移転先のドメイン/wp-content/uploads/transferred/
これで画像の処理は完了。
著者IDを修正しましょう
統合元と統合先の著者IDが同じであれば変える必要は有りません。
もし違う場合は、元サイトの著者IDを統合先の著者IDに変更しないと著者が変わってしまいます。post_authorフィールドはカンマに挟まれているので
置換元のIDが10で移転先が20だとすると
,10,を,20,で置換すればイケると思います。ただ、数字が小さいとカテゴリIDも変わってしまう可能性があるので、その場合は移転元サイトで捨てユーザを幾つか作ってユーザIDがカテゴリIDに被らないようにしてから移転作業すればいいんじゃないかなという気がします。
エクスポートしたCSVファイルをShift-JISに変更しても問題なく開ける場合はExcelで開いてpost_authorフィールドのみに限って置換すればおかしなことにはならないと思いますが、僕の場合はSJISで未対応文字が入っているからかエクセルで保存すると文字化けして二度とテキストエディタで開けないという罠にハマりましたので全部UTF8のファイルでいじらざるを得ませんでした。参りましたね。
インポートはReally Simple CSV Importerを使います
これを使うと、post_thumbnailに入ったURL(もしくはサーバ内パス)を直接サムネイルに入れて、postmetaにID突っ込んでくれます。便利です、素晴らしい。
それではいざインポート!
あとはタイムアウトしないようにサーバの設定を行ってからインポートすれば、全てキレイにインポートされるという寸法ですね。
と、いいつつ、恐らくファイル容量が大きいとインポートでタイムアウトの罠にハマるということが連発すると思うので、そうなったらパラメータ調整しつつインポート出来るまでチャレンジをしましょう。
関連情報:Really Simple CSV Importerでインポートがコケる一つの原因