グルーポン系サービスのあるべき姿を紹介しよう:アゲマキで使ってみたよという話
グルーポン、知ってます?
いや、知ってますよね。はい。そういう人が読者だと思うのできっと知ってると思うので、説明は割愛します。
今回ですね、三軒茶屋のお店、鉄鍋創作料理とワインのお店アゲマキにて、グルーポン的な取り組みを採用してみたんですよ。何を狙ってそうしたのか、そして、
グルーポン系サービスのあるべき姿を紹介します。
グルーポンの現在考えられるデメリット
もう耳にたこだと思いますが、現状のグルーポン的なサービスのデメリットは、クーポン乞食のターゲットになってしまうということでしょう。
安いから行く。
これには二種類あるんですよ。
- あの店知ってるけど入ったことないんだよね。でもここで安くなってるなら行ってみようかな
- とにかく安くサービスを受けられるならなんでもいい!
この二種類。
グルーポンのサービスが、前者の人に100%渡るのであれば、そこからのリピーター創出は店舗の責任になりますが、後者の人にチケットが渡る場合、よく言われているようにリピーターには成り得ません。
リピーターにならないクーポン利用者は、店舗にとっては完全に赤字垂れ流しです。意味が無い。
少しでもブログに書いてもらえれば良いけど、それを期待するにはチケット枚数が少なすぎる。
日本での広まり方が悪かったのかなんなのか。
現在のグルーポンサービスに関しては、後者のデメリットが特に強調されるという状態になっているわけです。
グルーポンで成功する秘訣は何か
最初の敷居をまたぎ、リピーターになってくれるであろう人に100%チケットを供給すること。
きっとこれに尽きます。
そして、なるべくリピートの敷居が低い人にチケットを供給する。
リピートの敷居とは、
- 値段があっている
- 生活環境の中に店舗がある
この2点です。
特に、後者が重要。
わざわざ遠くの店まで出向くっていうのは、よっぽど料理やサービスで有意差を付けないとダメです。もしくは、その人の記憶の大事な部分に位置するとか偶然性が必要。
結局のところ、店舗近辺が生活圏の人にクーポンを供給出来れば良いわけです。
店舗近辺が生活圏の人にクーポンを供給するにはどうすればいいか?
まず、グルーポンがネット販売をする限り、なかなかに厳しいですね。
今やってるサイトでも、居住地域に合致しない場合は購入できないとか制約がある事もあるのですが、設定が広すぎる。
店舗からしてみれば、最寄り駅の隣駅までの利用者限定とかで十分な数を集められれば最高なんですよ。同じ県ならOKとか、正直範囲が広すぎて意味が無い。
できるだけ、提供先の人の属性を絞れるようにしたほうが良いはず。
今回アゲマキでグルーポン的サービスを利用したのは何故か
今回利用させていただいたのは、東急グループのPonitsというサービスです。
まぁ、グルーポンですよね、やってることは。
今回利用した経緯は以下のとおりです
- はやり過ぎてない
- 地元密着
- プロモーション映像を作ってくれる
この3点が決め手でした。
1は、スタートしたのが最近だということ。大手のサービスは、全然利用する気が起きなかったんですよね、一連の流れを見て。ただ、ここはスタートアップのサイトでした。
2については、このPonitsは東急グループのイッツ・コミュニケーションズというケーブルテレビ会社が運用しています。そもそもケーブルテレビというのは地元密着メディア。逆に言うと、地域が限定されており、その地域から羽ばたくことは叶わないサービス提供業者です。この地元密着度合いはほかのサービスではなかなか超えられないでしょう。
3については、ケーブルテレビ業者ということもあり、プロモーション映像を作ってくれるんです!
僕としては、これだけで利用価値ありだと思った訳です。
よく言われているように、Ponitsもご多分にもれず利益は折半です。
今回提供したクーポンは、3000円×100枚=30万円分です。つまり15万円がPonitsへと提供されます。
映像制作費として見れば、悪くない金額なのではないかなと思うわけです。
幸いな事に、発売開始から半日程度で100枚のチケットは完売となりました。ありがとうございます。
購入された皆様におかれましては、存分にコースを楽しんでください。
池田シェフが万全を期してサーブさせていただきます。
イッツ・コミュニケーションズ、Ponitsの特徴
このサービスの特徴はこれです。
ネットでの販売に加えて、ケーブルテレビで先ほど作られた映像を放送し、そこからの誘導があるということ。
つまり、地元の人がテレビを見て、「あ、この店気になってたんだよ!」という流れでチケットを買うんです。
面白い事に、テレビの放送を見て、チケットを買わずに正規の値段で予約する人も居るんですね。そそっかしいのか、ネットよくわからないなという心理なのか、両者かも知れませんが。
僕は個人的には、ネット販売はやらずに、テレビ放送のみから受け付けてくれないかなと思いました。
ネットはやっぱりね、不特定多数になってしまう。
きっと近所の人じゃない人も買いますよ。
よっぽど都心でアクセスの良い駅近辺にあるお店ならいざ知らず、三軒茶屋という立地だと、どの地域の人もターゲットになるぜ!とは言いがたいので、あまり遠くの人におかれましては、二度目の来店を誘導するのは、心理的なハードルが高いかなと思っています。
逆に、テレビのみならどうなるか。
イッツ・コミュニケーションズは、まぁ提供範囲は広いとはいえ、地元メディアですから。リピーターになる可能性も高かろうと思うわけです。
全国のケーブルテレビでやればいいんじゃない
僕は、ケーブルテレビ×グルーポンというのには可能性を感じています。
特に、ネット販売無しで、電話受付だけのグルーポンサービスなんていいんじゃないかなぁ。
全国にあるケーブルテレビ事業者が直ぐにでも出来るサービスだろうし、ありなんじゃないかと感じている次第です。
最後に