【安否確認】Googleスプレッドシートで無事でない人を可視化する
震災から1週間が経とうとしています。早いですね。
- 交通機関の停止から復旧
- 計画停電
- 非被災地での食料品の買いだめ
- 原発関連のニュース
色んなことがめまぐるしく通り過ぎました。
今でも被災地では燃料・水・食料等の不足、被災地への道ではガソリン等の燃料不足が続いています。
僕自身は、そのような中で、如何にして会社を維持していくかについて考えていた訳です。
(*無事に宇都宮からは帰ってこれました)
ここで書くことは
- 10名以上の組織で試すといいかも知れません
- GoogleAppsを導入している組織だとさらに便利です
- 無料で、安否確認を可視化する方法です
- Googleスクリプトなんか使うともっとかっこ良く出来ると思います
被災時に何が起こるかについてはここで書きました
情報発信をしておくことが重要という事ではあるのですが、深刻な被災地ではそれは叶いません。
今回のような津波に襲われた地域では、何もかもが流されてしまい、通信手段が皆無となります。
自治体すら壊滅状態になるというのは、きっと今後の災害対策に大きな変更を迫る事でしょう。
ここで書くのは、軽度の被災時に、組織等のメンバーの状態を把握する方法です
軽度というのは、上記のように通信インフラ自体が壊滅してしまうよりは軽く、キャリアの回線混雑による通信遮断状態程度の事を指します。
利用するインフラ
リバネスでは、leaveanest.comのメールアカウント等をGoogleAppsで運用しています。
これをそのまま利用します。
なぜかというと、leaveanest.comのユーザをひとまとめにして把握するのに向いているからです。
安否を知るのに大事な事はなんだろうか
色々考えた結果、大事なことは無事な人を知る事より、連絡がつかない人が誰かを可視化する事ではないかと考えるに至りました。
連絡をとろうとすれば、無事な人を除外し、連絡がつかない人がどこにいるのかを把握する事から安否を確認するという事になると思います。
無事な人とそうじゃない人を分けるには
無事で通信できる人はTwitterへ何かしらの発信をする。
それが、リバネスで考えた最低限のルールです。
スタッフのリストを作り、それをみておけば誰がどこでなにしているかが分かる。
無事な人を把握するにはそれで十分でした。
しかし、これは誰が無事なのかを知るには簡単であり有用なのですが、通信できない人を把握するには流れ行くTLの中から発言してない人を抜き出す作業が必要となり、きっと災害時にはきついと思います。
組織で考えたとき、例えば50名くらいのスタッフがいたとしましょう。
49人がTwitterで発言していたとして、残りの一人に気付くのは、パッと見では難しい事なのではないでしょうか。
Googleスプレッドシートで安否情報を一覧する
Googleスプレッドシートには、フォームを作る機能があります。
単純な話、生存している人に、スプレッドシートで作ったフォームに何かしらを投稿してもらえば良い。そうすればスプレッドシート上に何かしらの情報がポストされるからです。
今回作ったフォームは至ってシンプルです
フォームの内容はひとつだけ。なんでもいいので書いてくださいという事にしています。
また、設定として、ユーザー名が記録されるようになっています。
GoogleAppsをドメインで設定していると、そんな設定が可能です。
もし、ドメインで運用していない場合も、フォームのURLを知人に伝えておけば使えるはずです。もしかして知らない人がたどり着くということがあるかもですが。
自動的に記録される情報はこれです
自動的に
- タイムスタンプ
- ユーザー名(メールアドレス)
- 先程のフォームの内容
が羅列されるようになります。
タイムスタンプはアメリカ時間ですね。(変更できるのかな)
フォームに入力された内容は上から順に下に挿入されます。
これで、誰が発言したかは分かりますね。
発言しない人を把握するにはどうするか
別のシートにこんなシートを設けています。
- Aには名前
- Bにはメールアドレス
- Cは安否情報
フォームに投稿があればAliveと表示する。それだけの単純なシートです。
こうしておけば、誰が連絡を取れていないのかが一目瞭然ですね。(このシートでいうとno infoの人が連絡がつかない状態を示します)
以下、作り方です
- Googleスプレッドシートを新規作成する
- フォームを作成する
- シートを一枚追加する
- 名前+メールアドレスのリストを作成する
- 数式を入力する
1:Googleスプレッドシートを新規作成する
Googleドキュメントのページより、新規作成→スプレッドシートを選択します
2: フォームを作成する
フォームをクリックし、フォームの作成を選びましょう。
こんな感じでシンプルに作り上げます。
フォームのURLは、この画面の下部にかいてありますので、それをコピーしておきましょう。
シートの変更が終わったら、保存ボタンを押してこのウィンドウを閉じます。
3:シートを一枚追加する
先程のシートとは別のシートを作ったのはなぜか
フォームは上から下へ順次情報が入力されるため、このような名前リストを置いておく場所がありません。よって別シートを設けています。
4:名前+メールアドレスのリストを作成する
3で作ったシートには、
- A:名前
- B:メールアドレス
- C:安否情報
が表示されます。AとBを最初に一覧にしておきましょう。
Cはあとで作ります。
5:数式を入力する
安否確認シート側
安否情報というところに入っている数式はこれです(*数式2)
=If(ISNUMBER(MATCH(B2,'生存情報データ'!B:B,0)),"Alive","No Info")
Bはこの図では非表示にしてありますが、中にはメールアドレスが入力されています。
つまり、Bにはいっているメールアドレスが、フォームで自動入力されたメールアドレスにマッチする場合にAliveと表示するという式です。
以上によって、生存情報がある人と、入ってない人が一発で可視化出来ます。
小さな組織でやってみるといいんじゃないかな。
注意:テストはちゃんとしましょう
Googleフォームの欠点は、いくつかのキャリアで使えないことです。
ezwebは接続が不可能でした。
BlackBerryは対応が必要のようです。
必ず、全員にテストさせ、使えない人はTwitterから情報をピックアップする等、対応策を考えておきましょう。
幸いな事に、リバネスでは、フォームが使えない人は数名だったので、恐らく情報把握にはさほど障害にならないんじゃないかなと思っています。
テストが終わったら、シートから投稿情報を削除しましょう。
削除完了したら、災害への対策は完了です。
Googleスクリプトを使って
結果をメールで送信するとかも出来るみたいです。
応用編を作ったら是非教えてください!
さぁ、早く平時に戻りましょう。
東北が麻痺している分、我々が頑張って経済を回していかねばなりませんから!