未来を教育から作っていくという事
Life is Tech!発起会「日本のIT教育についてちょっと考えてみよう」 に参加してきた。
何がイイって、会場が(・∀・)イイ!!
東大すごいぜ。なんじゃこりゃ。
なにしろ、机にさ、ON/Offできるマイクが付いてるわけだよ。つまりこういうシンポジウム的な時にさ、質疑応答の際にマイクを運ばなくていいの。すごくね?
と、余談でした。
ピスチャーさんは、ICT教育の新しい形を打ち出し、これから拡大していこうとする会社です。
彼らの行っている教育事業では、iPhoneアプリの開発を高校生が行なうというプログラムを中心に展開しています。
1Dayの開発プログラムから、複数日程のものまで。
プログラミングって楽しいよね!を、実感してもらう体験教室なんですね。
最近では実際に中高生がiPhoneアプリを開発し、80万ダウンロードされたりとかする訳です。
アイデアと実装力があり、機動力のある子どもたちが、どんどん社会に何かを投げかけるチャンスがある。
そんなチャンスをもっと増やし、それって楽しいよね!って感じる子どもたちを増やしたい。そういう活動。
水野くんは「GEEKがかっこいい!」というイメージにしたいと言ったけど、「かっこいい」って大事なことだよなと思うわけです。
それによって、学生の目線が変わるんだからすごいよね。ホントに。
スタートは、自分達が好きなことから
リバネスがスタートした9年前、教育現場は聖域と言われ、学校教育に企業が入っていくというのはご法度でした。それが、徐々にSSH(スーパーサイエンスハイスクール)等の施策により、教育現場に先生以外の社会人が介入するようになってきました。
ちょうどリバネスは発足のタイミングが良かったんだと思います。
ちょっとずつ、教育現場に入っていく数と、会社の規模の拡大を合わせることが出来ました。
「理科離れ」というキーワードが新聞を賑わし、実体があるのかどうかも良くわからないイメージが社会に撒き散らされ始めたときに、自分達が研究室で、研究おもれー!!と思っていた、その「おもれー!!」を子どもたちに伝える事で、絶対理科離れなんて言葉を打ち消すことが出来るよねと言うのがリバネスの発足理由です。
まぁその他にサイエンティストが集まって会社を作る理由なんてなかったってのもありますけどね、その時は手近なテーマでした。
そのテーマに対して、いっちょやったろうかーという学生が集まったのが9年前のリバネスです。
好きなことだから集まった。
創立の際に出資したのは15人でしたが、実際にはもう少し多くの学生が組織をなしていました。まだなんにも始まってないのにね。
ピスチャーさんが面白いなと思うのは、彼らは、このICT教育という分野に未来を感じているし、いや、感じているのではなく、日本のICT教育の未来を作り出し、文化にしようとしている。そして、それが面白いと確信しているからです。
リバネスも、サイエンス教育が必須であり、それが将来の日本の基盤になると確信していたからスタートして今があるわけです。
彼らは諦めなければきっと、数年後に大きな波になる、そう思います。
もっとたくさんの仲間が集まってくる。きっと。
教育現場の強力なプラスアルファをつくっていくという事
現状の教育に足りないものは、ICT教育という面で言えば、本当にありすぎるといっても過言ではないのだろう。
高校二年生のプログラマ渡辺祥太郎君(IT会の石川遼と水野くんは言っていたけど、その表現とてもGoodだと思います)のプレゼンの中で、情報の授業では「Word,Excel,Powerpoint」しか学ばない。
それが現状の教育現場の限界であるが、しかしこれではプログラミングの面白さなんてものは絶対に伝わらないわけです。
民間が行なう教育プログラムで、授業の評価とは違うベクトルのものは、確実に必要だと思うし、リバネスた行なう実験教室で伝えられるものも、直接的に受験勉強に繋がるというものではありません。
ただ、教育プログラムを受けた子どもたちに
うわ、これ本当に面白い!そっちに向かっていけるように、自分は何をしたらいいかな
と、思わせる。つまり、能動的に自分を動かす原動力となるような、プラスアルファとして提供していく事が出来る。
教育現場で不足しているであろうことを、プラスアルファとして提供していく。現状の教育現場と敵対しても事業拡大の障害にしかならないので、教育現場とうまく住み分けていくことで、継続性が生まれていく。
ピスチャーも、将来的には先生向けの講習会なんかやれると思うし、そうやってどんどん教育現場を巻き込んでいけば良いと思う。
啓蒙方法の重要性
パネルディスカッションの時に、やなさわさんがこんな提案をしていました。
水野くんのGEEKがかっこ良くという時代を作るためにどうしたら良いかについて、日本ペン回し協会を例に挙げて言ったんですね。
先のリンク先を見るとわかるのですが、ペン回し協会は、そのペン回しというものが「かっこ良く見える」ように、プロモーションビデオをうまーく作っている。
それと同様に、GEEKがかっこ良く見えるプロモーションビデオを作って無料配布していけばいいじゃないっていうのがアイデアでした。
プロモーション方法というのは、啓蒙時に本当に大事だと思う。
かっこよく見せる事によって、イメージも参入障壁も変わってくるなら、やって損はないなと思いました。
プログラマがかっこいい。僕はかっこいいと思うけど、それってまぁビジュアル面でのかっこいいでは確かにないわなぁ(笑
今後に期待しよう。
リバネスがやってきた啓蒙方法とこれから
リバネスも、元々理科離れを打ち消すというテーマからスタートしていたので、まぁ地道な啓蒙活動だった訳です。ただ、研究者(サイエンティスト)がかっこいいというビジュアル面では攻めなかった。アイデアはいくつかあったんですけどね。(ちょいワル白衣みたいなの作って配布しようぜとか、可愛く見える白衣を追求しようぜとか)
まずスタートしたのは、研究という中身が面白い!を如何に伝えるか。これに尽きるなと。
そこからスタートし、今ではリケジョにアイデアを貸してみたり、徐々にそのいわゆるビジュアル的な部分と、マス的な部分も兼ね
備えようとしつつ有ります。
カヤックさんと組むことで、色んなものが爆発するだろうなという淡い期待も持っている(笑
面白いと思ったことからしか、教育は変わらない
色々かいてみましたけど、結局はそういう事だと思います。
面白い!と思ってどこまで続けられるか。
教育というのは、結局のところ継続性が問われます。
どんなに斬新なことを始めても、1年で終わってしまったらそこに信頼性なんて生まれないから。
実直に実績を積み重ね、徐々に信頼性を高めていく。
社会からの評価を積み重ねることで、徐々に認められていくものだと思います。
参入障壁は高いけど、認められ始めると追いつきづらいフィールド。
その中で、確かなものを生み出し、人材を輩出できる。そんな事業へと昇華させることが出来るのではないかなと思います。
ピスチャーさんにも、教育応援プロジェクトに加わってもらいました。
これからの未来をともに作り上げることが出来ると、僕は確信しています。楽しみだ~!