学習効率をアップさせる環境とは?

   

sunny

梅雨が明けて三日が経ちました。
早くも夏バテを予感させる人も少なくないのではないでしょうか。今年の夏も暑そうです。

世間では、節電要請が出され、電気がヤバいときはエアコン切りましょう!みたいな流れになりつつあります。

今日は、そんな中、如何に学習効率を上げ、労働生産性に結びつけるのかという話です。
受験勉強にしても、仕事にしても、生産性を上げる事で世界が変わるはずです。
ただ、その生産性が環境の構築であがるとしたら? 
とりあえず試してみようという気になるでしょう。


今回引用する資料は:「知的生産性研究委員会」応用部会 学習環境小委員会の活動報告(08.03.17)

この資料では、子どもたちの学習効率についての試験結果がまとめられています。
学習環境小委員会の委員長である村上周三教授は、当時慶応大学に所属されています。東京大学の名誉教授でもある。
建築学 の権威ですね。

資料はまず、学習環境が劣悪であるというところからスタートします。
これは日本のみでなく各国変わらない様子。

効率を左右する要因は大きく分けて二つある

  • 室温
  • 室内換気量

このふたつだそうです。
エアコン使用制限という部分だけを考えてスタートしたこのブログですが、効率アップには換気も重要だよという部分。非常に重要そうです。 

結論を先に書きますと、

  • 室温は24.5度程度で効率が最大に。
  • 換気量は、多ければ多いほど良いようです。

寒すぎてもだめみたいですね。絶妙な温度があるようです。
pdf(ページ 6_7)-2

電力消費を上げずに如何に作業効率の良い環境を作るのか
まずは室温。
25度って、どのくらいでしょうか。
エアコンを使うと、まあ簡単に温度は下がるのですが、ここに面白い結果があります。
http://www.sankeibiz.jp/compliance/news/110710/cpd1107101801004-n1.htm

外気30度超も室温は25度! 屋根緑化でエアコン要らず 

木の国サイトのデータによると、屋根緑化を施したログハウスと屋根緑化なしのログハウスの室温の差が如実に現れたのは6月4日(晴れ)。午前9時の段階で、屋根緑化なしタイプは室温がすでに23・5度となっていたが、屋根緑化タイプは19・5度。この日最高気温(31・0度)を記録した午後2時になると、屋根緑化なしタイプは32・0度まで室温が上昇したのに、屋根緑化タイプは25・5度。
 実験は外気熱との交ざりを防ぐため窓を閉め切った状態で続けられた。翌5日の天気は曇りだったが、午前11時には外気温が29・0度まで上昇。屋根緑化なしタイプの室温が27・5度だったのに対して屋根緑化タイプは22・5度だった。必須条件として1日朝夕2度、芝生に散水すること。

ログハウス平屋という条件ですが、屋根緑化と朝夕の散水で室内気温が全然変わるらしい。
最近はグリーンカーテンが注目されていますが、それと似てますね。
家の周りを緑化しておくことで、かなり気温が改善されそうです。

そして、これにはもう一ついい点があって、窓を開けて置けるので換気が出来るということ。

空気が通って25度位であれば、作業効率完璧です。

とはいえ、都内オフィスとなると事情が全然変わってきますので、このような対策は取れないとはおもうんですけどね。エアコン設定28度のオフィス等もたまに見かけますが、少し効率が下がる事になりそうです。

以下、調査結果を引用しておきます

実態調査の結果 実測にて得られた結果を、一人当たりの換気量[m3/h/人]と確認テスト平均点(一人当たり の換気量が 1.0[m3/h]の時の学習効率を代表値として無次元化した相対的な学習効率とし て表示)の関係として図 1 に示す。図中には実測と同一の環境条件となるように制御して 実施した実験室実験の結果も併せて示している。相対的な学習効率を y [-]、一人当たりの 換気量を x [m3/h/人]とした近似式は(1)式となる。

y=0.039Ln(x)+1.000 (1) この実測結果に従うと仮定した場合、換気量を 10[m3/h/人]から 20[m3/h/人]に倍増させた 場合、学習効率は 2.5 [%]程度上昇する。換気量を増加させると共に学習効率も増加し、 換気量 10[m3/h/人]から法定換気量である 30[m3/h/人]まで増加させた場合、学習効率上昇 は 4.0 [%]上昇、60[m3/h/人]まで増加させた場合に学習効率上昇は 6.4 [%]との結果となる。 同様に、設定室温[°C]と確認テスト平均点(ここでは相対値として表示)の関係を図 2 に示 す。両者の間には、室温が 24°Cから 25°C付近で上に凸型の 2 次多項式にて近似可能な関 係が確認される。相対的な学習効率を y [-]、室温を x [°C]とした場合の近似式は(2)式とな る。

y=-0.027x2+1.330x-15.178 (2) このモデルに従う場合、例えば夏期に室温を26°Cから25°Cへ1°C低下させることで、学習 効率は6.2%向上、27°Cから26°Cへ1°C低下させることで、学習効率は11.7%向上する結果 となる。また、冬期を想定して室温を22°Cから23°Cへ1°C上昇させることで学習効率は 10.2%向上、室温を23°Cから24°Cへ1°C上昇させることで学習効率は4.7%向上する結果と なる。 今回の実測結果では、室温設定を調整することによる学習効率向上は、換気量変化に伴う 学習効率向上と比較して効果が大きいといえる。

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