教育を支えていくのは誰なのか:リバネスのチャレンジの10年を振り返る

   

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理科離れ・学級崩壊・学力低下
教育という世界に対して、何かが起これば、それはメディアを賑わし、人々は関心を寄せます。

何故関心を寄せやすいかというと、自分達が教育というものを受けてきているからでしょう。
かつての自分達がどうだったかを相対的に知るということを僕もしたことが有りませんが、それでもそこから比べて教育という世界が劣化していると感じたのであれば、自分の言葉として意見をする人が多い世界なのでは無いかなと僕は思います。

さて、教育の良し悪しというのは僕にはわかりませんので、今までリバネスがやってきた取り組みについて紹介しておこうかと思います。


教育応援プロジェクト
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リバネスでは、数年前から「教育応援プロジェクト」というプロジェクトを展開しています。
そもそも僕らには、組織の発足時から教育を支えるのは民間だ!という意識があったように思います。
その第一歩として、
リバネスが立ち上がり、まずは自分達の母校で実験教室という形でサイエンスを"伝える"というサービスを提供し始めています。
次のステップとして何を考えるかというと、そもそも自分達のマンパワーや、資金では教育応援力とでもいいますか、影響力なんて大した大きさにはなりませんし、そもそも教育の提供先である学校に資金的な余裕が有りません。事業として継続し、発展させていくには民間をもっと巻き込んでいくということは必然でした。
僕らはサイエンスに特化していますが、そのサイエンスを担う若者を増やしていく事に繋がる事業を、民間の多くの企業に支援してもらい、支援のみではなく、我々と一緒に何かやりませんか。どうですか?というのが「教育応援プロジェクト」の趣旨です。
まぁ、実際民間企業な訳ですから、完全に慈善事業的に賛同して頂けるという訳ではなく、経済的なフィードバックもある程度考えに入れた上で、上質な教育プログラムを展開するという事に、リバネスの教育開発事業部は命をかけています。

仲間が100社になりました
そんな教育応援プロジェクトも、現在では1社の仲間から始まり100社までになりました
サイエンスで日本を活性化するということを考えながら、その為に必要なことは何か。それが教育なのですというシンプルなロジックに、数多くの方々が賛同してくれた結果だと思っています。
10周年を迎える2012年を前にここまでこれたことは、非常に重要な結果だと認識しています。

教育を支えていくのは誰なのか
ここで最初に戻ります。
教育を支えていくのは、このリバネス10年の結果を見ても、やはり民間だと僕は思います。
我々はサイエンスという分野で教育を支えていくということに特化していますが、きっと違う分野で何かを変えていきたいと思っている人は少なくないはずです。
そして、資金的な壁に当たっているということも想像が付きます。
しかし、資金的な問題は仕組みで解決出来ます。
ビジョンがあれば後はその熱意に賛同してくれる人をひたすら探して、結果を出していくのみです。
それをするための仲間ももちろん必要になるでしょう。
幾多の困難を乗り越える必要があるのは、どんな企業だって同じです。(NPOなどの組織も一緒でしょう)
民間が教育を支えるのは間違い有りませんが、その為の仕組みは自分の責任で作り上げなければなりません。きっとそれが難しい。

教育は一朝一夕ではいかない
平松さんの支援集会で話したこと
内田樹先生のブログは、割りと好きで読んでたりするのですが、このエントリーには色々と考えさせられる部分がありました。
そもそも、リバネスが発足した当初、僕の頭の中には、すぐに解散するような組織には出来ないという想いでいっぱいだった訳ですが、それというのは「どこの馬の骨ともわからない奴が思いつきでやった教育が、のちの社会に悪影響を与える」なんてことにつながりかねないよなと思ったからです。
だからこそ、末永く、100年後にも存続しているような組織を作ろうと、我々発起人たちは考えました。
まだ10年ですが、その中で前向きな変化の兆候はあるように思えます。ただ、それでもまだ10年です。
これからまた10年、そして100年目のその先まで。
僕らがサイエンス分野の教育を応援し続ける事によって、「理科離れ」なんて言葉を聞くことがなくなると面白い世界になるのにななんて思っています。

最後に、
リバネスと一緒に教育を応援していこうと考えたそこのあなた。
是非一度ご連絡下さい。
会社組織であれば、サイエンスが根本にあるような事業をやっている会社の方が好ましいとは思いますが、最近ではサブウェイさんと野菜のサイエンスの啓蒙をやっていたり、鈴廣さんと魚のサイエンスを啓蒙していたりします。これはこれでとても意義深い活動です。
このエントリが、次の教育応援の賛同者へのメッセージになると嬉しいなと思っています。

関連リンク:民間企業による教育支援の取組み「教育応援プロジェクト」参加企業が100社到達

理科離れが何故ダメなのか
全然話がそれるので、端的に言うと、サイエンスでイノベーションを起こすというのは、そもそも確率論です。優秀な人が1億人いたから100人の組織の100万倍の結果が出せるというものでもないのですが、それを志向する人の人数が多いほうがイノベーションを生み出す確率が上がるからです。
僕らリバネスは「科学技術の発展と、地球貢献を実現する」を社是としていますが、この科学技術の発展には、サイエンスに興味を持つ人の存在は欠かせません。 

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