破綻 バイオ企業・林原の真実
どこかで見かけてポチった本が届いたので一気に読んだ。
林原と言われて知らない人は、「トレハロース」や「インターフェロン」の量産を可能にしたバイオ企業として認識を。
岡山県にある老舗オーナー企業がある日突然として破綻に見舞われる。
巨額な借入金があるものの、その技術力によって生み出された製品は世界を席巻し、大きな収益を生み出していた。そんな中で何が起きたのかが、時代背景とともに描かれている。
この破綻劇のキーとなる役者はいったい誰だったのか。その理由はなんだったのかーーわたしはいま、はっきりと確信している。破綻撃の幕を開けてしまったのはメインの中国銀行とサブの住友信託銀行だと。ーー(本文より)
林原について(wikipedia)
描かれるのは2010年からの一年半程度の期間の出来事だ。
銀行とのやりとり。自分たちの落ち度。そして納得出来ない出来事の数々。著者は、破綻から会社更生を現場で体験した林原の元専務である林原 靖氏。社長の弟だ。
経営者の在り方、社会から見える姿、何が引き金になるのか等。考えさせられる内容だった。この数年のダイナミズムを感じたい人にもオススメのノンフィクションです。