女性博士号取得者のインタビューから何を読み取るか

   

hakase

 
 

リバネス出版から博士号の使い方の第三弾が出ました。

好きになったら博士:博士号の使い方WOMAN

手前味噌ではあるのですが、せっかくなので紹介させてください。
博士号の使い方というのは、色々な博士号取得者の方々に、その生き方についてインタビューをし、まとめるスタイルを取ってきました。その中でも第三弾は女性研究者に着目して、女性博士号取得者のみを対象として記事をまとめてあります。

下記、目次を見て分かるとおり、たくさんの女性研究者についてまとまっているので、是非手にとってみて欲しいです。

目次

巻頭インタビュー「自分が選んだ道を正解にする」清水佐紀さん 博士(医学)
 カリフォルニア大学ロサンゼルス校 博士研究員

第一章 心理と向き合う研究者たち
「ナノから広がる大きな夢」清水智子さん Ph.D.
  独立行政法人理化学研究所 基礎科学特別研究員
「多様性を活かすことで研究の幅が広がる」原田香奈子さん 博士(工学)
 東京大学グローバルCOEプログラム 機械システム・イノベーション国際拠点 特任助教
「骨から過去を読み解く」本郷一美さん Ph.D.
 総合研究大学院大学 先導科学研究科 准教授
「知的好奇心が謎を解くカギになる」相賀 裕美子さん 理学博士
 総合研究大学院大学 遺伝学先行 教授 国立遺伝学研究所
「新しい視点で、ヒトを考える」長谷川眞理子さん 理学博士
 総合研究大学院大学 先導科学研究科 教授

コーヒーブレイク1
研究者夫婦に聞く! 研究と子育てと私たち
 藤幸(垣内)知子さん 博士(薬学) 東京大学大学院薬学系研究科 日本学術振興会特別研究員
 垣内 力さん 博士(薬学) 東京大学大学院 薬学系研究科 准教授

コーヒーブレイク2
大学の女性研究者支援の取り組み「身近な支援が、グローバルな活躍を導く」
 上智大学「グローバル社会に対応する女性研究者支援」プロジェクト

第二章 新技術を世に出す先駆者たち
「舵をとって、大海を渡る」國井秀子さん Ph.D.
 リコーITソリューションズ株式会社 取締役 会長執行役員
「研究職という自分軸を持ち続ける」佐々木泰子さん 博士(農学)
 明治乳業株式会社 食機能科学研究所
「時間をかけて将来を決めることが自分の道をつくる近道」天野清香さん 博士(工学)
 DIC株式会社

コーヒーブレイク3
大学の女性研究者支援の取り組み「私たちが動けば、世界は変わる」
 日本大学 女性研究者支援推進ユニット 推進コア

コーヒーブレイク4
理系の魅力を伝える取り組み「インターンシップとしてサイエンスの魅力を伝える活動に参加」濱五十鈴
 大阪市立大学大学院 医学研究科 博士課程3年

第三章 博士の可能性を広げる開拓者たち
「デイトンの「大学第一世代」問題に取り組む理系博士の活躍」Dominique Belangerさん Ph.D.
  Wright State University
「サイエンスコミュニケーションを仕事にする」横山広美さん博士(理学)
 東京大学大学院 理学系研究科 准教授
「新しいことに挑む吸収力を強みにキャリアを築く」木村紘子さん 博士(医学)
 株式会社シグマクシス
「博士の専門知識を活かし飛躍する」滝沢真理さん 博士(学術)
 株式会社三菱総合研究所
「博士号にこだわらずに生きる」加藤牧菜さん 博士(理学)
 株式会社オフィスマキナ 代表取締役
「アナウンサーとして突き抜けるための博士号」鹿島田千帆さん 博士(工学)
 株式会社エフエム栃木


人生の岐路を如何に乗り切るかというヒント 

ここに出てくる女性研究者の多くは、自分に発生しうるライフイベントの数々を意識しながら生きてきています。その時どうするのかといった決断は、女性じゃなくても参考になる部分は大きい。
仲間に恵まれたという言葉は中でも多く見られる言葉ですが、それが意味するところはなんでしょう。
労働人口が減りゆく社会になることが確定している日本で、仲間に恵まれる事によって女性の生産性が向上するのであれば、そうすべきようにも思えます。

人生、二者択一で悩む必要はない 

結婚・出産・育児
と書いてしまえば分かりやすいのですが、そのライフイベントを如何にして乗り切っていくのか。片方を取ったらもう片方は取れないのか。両方を取る選択肢は?
いつでもベストな道を模索しつづけるという研究者のスタイルは、彼女たちの生き方にも反映されているようです。社会に出て、育児をしながら大学に戻ったという話、夫の転勤、その時どうしたのか等々、この本の中には、本当にたくさんの人生の岐路が濃縮されている。
男性だって、博士課程に進学するか否かについては迷う場合も大いにあるのだ。参考にすべき点は少なくない。

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